2月 五葉松 間延び枝と根上り樹形の針金かけ の継続
1. 前回の状態
2. 植替え後
もう少し根が切り込めれば、葉がのっても9cm以下の樹高が確保できたのですが、次回以後の植替えにします。
後ろ枝の接木は活着済。
又、矢印部分の太さ対策は、状況も見ながら削り込みや切除をしての内法7cmの鉢を予定。
この鉢は、内法8cm、外法10cmです。
種々問題は、在りますが問題解決も盆裁つくりの楽しみです。尚、針金かけ直後の植替えは避け、最低2ヶ月位の間隔が必要です。
3. 苔張り後
苔張りをして見ました。
日の当ると思われる部分に日苔を、鉢の中でも日当たりが弱いと思う部分にビロード苔を張って自然さを考えてきましたが、用土の対するヒット感やアンジレーションがいまひとつです。
今後日常管理の中で醸成していくつもりです。
葉抜きしましたので葉がまとまっていませんが次第に馴染んで来ると思います。
1. 現状
現状の位置は、大柄樹形となっています。
枝は、間延びしており針金かけもたたみ込んだ大味な木です。
然し、多少の古さがあるのと価格が安いので入手しました。
つくり方も現状と同様、たたみ込み作りしか方法がありません。
樹高も12センチ程であり締りがありません。
2. 位置の選定
右側から見た根配りの様子です。
所詮たたみ込みつくりを実施するのであれば、根上りにつくり、間延び枝をたたみ込んだ姿と根の動きを同調させることにより、間延び枝の目線を根に移動させることとしました。
矢印部の様に針金傷も大きく、切除せざるを得ないものですが、樹高7センチを目指し鉢と幹を締め込みました。
3. 針金かけ後
目に余る大きな傷の枝は切除し、全体の枝に少し細めの銅線をかけた後、針金で締め込み枝位置を決めました。
ポイントは、枝を根の下を通過させ間延び枝と根を一体化させたところです。
枝数が少なくなったため、後ろ枝を前に移動させましたので後ろには、接木をします。
現状の樹高は8センチを想定。
1. 現状
立ち上がりは、良い構えであり古さも10年以上は経過しているであろう。
Aの方向に強く引き下げてあったため、Bの部分に大きな割れがあるため、更に引き下げることは不可能と判断し、一の枝活用と接木によるプチサイズに挑戦した。
2. 針金後とB部接木
Aの部分の接ぎテープを巻き割れが発生した時の保護(ラフィヤでも良いのですが接ぎテープでも同様以上の保護になります)
曲げ下げた頂点を7センチとしたので、緑がこの位置を上回らなければ、常にプチサイズが確保されることになります。
Bの部分は、根に接木をしました。
上部の切除は、秋以後を予定しています。
1. 現状(正面案)
枝数が多い木ですので、写真左を正面に株立ち作りも面白いと考えました。
矢印しの部分に針金を入れ鉢と幹を締め付け、木を倒します。
那須五葉松とのことですが葉性は、いまひとつと云うところですね!
私は、四国五葉の葉性が平均的に良いのではないかと思います。
2. 現状(裏面)
写真右の矢印部が4本の車枝であり太さも太いため真半分に割り、車枝と太さ対策とします。
立割した部分は開口せずトップジン塗付後元の位置にして秋まで行くと枯れる率が下がります。
注:針金を掛けたものを植え替えると枯れるリスクが増大します。
3. 針金かけ後
木を倒し、枝がより地表近くから出ている雰囲気を表現し、樹高6,5センチを確保。
針金かけと葉透かし及び引き針金を実施。(本来葉透かしは、9月ごろが良いです)
針金かけをした五葉松は春植え替えをせず、8月中旬?9月上旬に本鉢に植え替えることとします。
4. 本鉢上げ(実施09年3月24日)
2月2日針金かけを行い、1.5ヶ月程経ましたので、植替えをしました。
4月中旬又は、8月を考えていましたが盆裁の数が多くありませんので、つい手が動いてしまいました。
鉢が少し大きめですが、株立ちであり飾りは受けに使用したく、樹高9センチを狙い、鉢サイズは、狙いの樹高に合わせ8.5センチです。左右の葉張りは14センチ予定です。
1. 現状
側面が一番好みにあった位置であり、この位置を正面とした。
2. 針金かけ後
針金かけの実施中と実施後葉抜きし、矢印部の様に引き針金により、木に負担をかけず又、枝の太さに不適合な太い線を使用せず狙いの位置に枝を移動出来ます。
尚、葉透かし(葉抜き)は9月に実施する方が必要な芽の要不要がわかり、且つ胴吹きの可能性も高いと思います。
3. 針金かけ修正と位置改善
更に矢印は、鉢底から銅線を通し、当てゴムをして引き下げ、樹高7センチを確保した。
今後は、線で示す様に左枝を伸ばしバランスをとりながら作りこんで行くこととします。
2月初旬の針金かけですので室の中で4月まで管理し、植替えも春植えではなく8月中旬?9月上旬に本鉢上げ予定。
4. 植替え(3月24日植替え)
鉢サイズが大き過ぎの理由は、矢印部分の根と後ろ根が張っており、奥行きのある鉢を使用したためです。
矢印の根が将来この樹全体を支配する根になると考えたため、強い切り込みは避けました。
次回の植替えは、8月に行い根を切り込み鉢との整合性を図る必要があります。
5. 人の見る角度
根幅は5センチですので、枝が出来てくれば小根も比例して出ますのでバランス的には整うと考えます。
この写真は、少し角度を変えて取りました。樹高7センチのプチサイズですので飾り棚の最上段に置いても目線はこの角度になると思います。