1. 現状
浜松の盆裁仲間に頂戴した杜松に、八房杜松を接ぎプチ盆裁つくりを計画しました。
2. 現状調査
腐りのあるジンの部分は完全に除去し、 それぞれ立て矢印が根、横矢印が枝接ぎの構想案です。
父が書き溜めたプチ盆栽の育て方の記録です。
写真左の矢印は、4月6日挿し木した部分であり、既に新芽が接ぎテープを突き破っています。
矢印右の楊枝を挿した部分に追加挿し木をして林の奥行きをつけることにしました。
挿し穂作りは、通常通りきれる刃物で切り直し、アルミ針金を巻いて挿し穂を接ぎテープで全閉に巻き付け、切り口のみ出して必要な部分に挿します。
追加挿し木のポイント
2の写真は、追加挿し木が完了したところです。
八房杜松、杜松穂等追加挿し木が可能です。
そのまま外に出しますので接ぎテープによる保護が必要です。
連休前実施が良いのですが挿し穂入手の関係で遅れました。
余剰刺し穂は3の写真の様に挿し次年度以後に備えました。
挿し穂が長く用土に隠れる部分が少ない挿し木は、アルミの針金で補助します。
補助針金は、鉢底に当る長さが良く挿し穂が安定します。
以後保護キヤップで保護方。
「杜松穂」今思えば懐かし樹種です。
コニファーでしょうが、何時しか杜松穂と云う良い呼称になりました。
今から20年程前、平板石に植えられた日本の風情とは異なる素晴しさに出会い、喧々諤々。
持ち込んだ方は、80歳位の年配者で3?5千円で売れればとの印象であったとのことであった。
良い雰囲気では在るが、評価(価格的)が難しく意見が分かれた。
私はこの樹を6万円と評価し、失笑を買いました。
内訳は、樹1万円、この樹を使い西洋風盆裁に仕立てた発想料5万円の評価です。
そんな関係で富士では、西洋杜松と呼称していました。
挿し木は容易、知人から頂戴したこの樹は、水やりも不十分な様ですが枯れずに頑張っています。
枯れ枝は除外し、植え付けてみました。
本数が少なく淡白な樹形ですが挿し木で増やし9幹か11幹を思考し、矢印部の3本は挿し木です。
接木用ビニールで密閉し保護しました。
樹高の高低に大きな差があるのは、自然界の営みを創造しました。
樹形は、このまま幹、枝共より垂直に上に伸ばして創る予定ですが鉢の鞍馬石は感心しませんので挿し木が発根した次年度に、薄鉢の短冊形で検討します。
肌荒れも速く、古色感も容易に楽しめ推奨樹種です。
目標樹高=7cm、同太さ=4.5cm、時期2011年10月
真柏に接ぐため大野さんから頂戴した八房杜松をサル植えして肥培します。
鈴鹿山脈に自生すると云われる八房杜松でしょうか、芽当たりが良くつくり易い樹種です。
沼津の大野女史が増殖させましたので、富士では大野杜松と呼んでいます。
ベンチマーク
1. 挿し木=2008年3月
2. 太さ=4.2mm
真柏へ八房杜松(通称:大野杜松)
それぞれ、立ち上がりは4cm程の真柏です。
植替えと接ぎ木を同時に行いました、イメージする接木位置を選定するための植替えです。
私は春の植替えの場合、根元の土をあまり除去せず根の周囲を切り込み植え付けます。
理由は:春植えで根を多く切り込むと杉葉が多くなる様な気がするからです。
それぞれ希望の位置に杜松を接ぎました。
過去に大きな盆裁で杜松が流行しました。
この時樹勢の落ちた杜松に真柏を根接ぎして守勢回復させることを多く見かけました。
「それなら台木が多く出回っている真柏に杜松を接木したらいかが」と単純な発想です。
真柏ではなく、杜松の特性を考慮したジンつくりが必要です。