11月 唐楓の取り木及び挿し木準備と将来検討

取り木時期:芽吹き前3月上旬又は葉の固まる6月上旬
挿し木時期:芽吹き前3月上旬又は葉の固まる6月上旬
取り木外し時期:葉の固まる6月上旬~中旬又は9月下旬


1、取り木、挿し木前年の枝つくり


推奨時期は紅葉開始時ですが先行作業をしました

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2、結束して小枝を作った状態

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Aは、2年前の取り木の傷後です。
取り木前に呼び接ぎをした部分が、直径2cm程になりアルミ線1,2mmで結束して、小枝を作りながら取り木又は挿し木の準備をしました。
あまり枝を伸ばさず小枝を増加させる様準備作業をしました。
Bは、結束するアルミ線がずれない為の仮釘です。
これによって位置が定まります。

3、同上

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直径3,5cmのC部で判るように、春巻いたアルミ線が微かに食い込んでいます。
枝をもっと伸ばすと本年中に根が出るのですが、小枝つくりを優先しましたので本年根は出ません。然し、トータル的には、仕上がりは速いと考えています。
この位置は、障害になるものがありませんのでDに呼び接ぎをしながら、取り木をすることにします。

4、次ぎの作業を考慮して呼び接ぎをしているところ

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Dは、更に葉性の優れたものが入手出来たので、別の鉢から呼び接ぎをしています。
尚、この木から来年は7箇所取り木又は挿し木が出来る様、事前準備しましたが全て葉性の良い枝を呼び接ぎしたものです。


5、切り込む予定の根に呼び接ぎをしたところ

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Eは、不要根を切除する前に呼び接ぎをして置きますと、切除と同時に3cmの木が出来ます。
しかも、接いだ枝を手前に曲げますと鋭さのある樹形が創造できます。
樹が呼吸している部分であれば捨てるところはありません。工夫して下さい。

6、将来の正面

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現在2箇所に呼び接ぎをしてありますが更に、来年3箇所、幹を切り落とした後2箇所に呼び接ぎをし、七幹の株立ちに仕上げたいと考えています。
尚、現在の根廻が15cmですのでこれ以上ゴツサを出さない様創りたいと考えていますが、プチサイズが好きですので多分又、取り木、挿し木になるのではないかと思います。

プチ盆裁といわず小品盆栽は、少し大き目の素材を一本入手して置きますと毎年何鉢か増えていきます。
尚、唐楓の場合、葉性の良いものを(盆裁屋さんに良く相談して)入手して下さい。
粗い葉性は、どうしても優しい小枝になりません。
良い葉性は、誰が作っても優しい枝が出来ます。

※№3月―13で継続記載