私の樹形構想案の基本にしている絵です。
子供の頃、栗の大木にこの様な雰囲気の樹が実在しました。
樹の「ゆすれ」は、古木でしか表現できない時代感であり、探幽や応挙の絵にも類似の絵があります。
昔は、これ等絵の様な古木が多く在ったものと考えられます。
呉偉、伴大納言の絵とも人為的樹形ですが、これはこれで親しみがあり、樹が生活と共存しています。
栄徳の檜図の様な檜は確かに在りました。
等伯の絵や春草の「落葉」の様に建材に向いた樹も又樹です。
10人いれば10種類の樹形が創造され、
そこに映し出される情景の中の一樹こそ各自固有の樹姿であり、
プチ盆裁を画材にした豊かな想像は自己表現の理想と考えます。
よって、絵画始め、優秀盆裁の姿を真似するだけではいけません。
どの様な名品であれ、更に上回るために作業があると考え、
思考に整合した行動が盆裁つくりと考えます。