長寿梅アーカイブ

2月 長寿梅 挿し木に近い植替え

1. 現状

長寿梅挿し木に近い植替え1
根上りの長寿梅ですが、サイズ及び枝の強さが拮抗しているところ目に付きます。
矢印部分で切除するのも方法ですが、それは、次のステップとして拮抗した太さの枝では、何処がいけないのか検証します。
尚、カットパスターペーストを塗付した枝は、既に切除されていましたので切り返して保護剤と塗付しました。

2. 切除と保護剤塗付

長寿梅挿し木に近い植替え2
矢印の部分は根ですので植替えと言えば植替え、挿し木と言えば挿し木ですね!
カットした幹の木質部には、カットパスターペーストを塗付。
矢印の根のカット部はトップジンMを塗付し挿し木します。
注:2月下旬以後この作業をする場合ベンレート等マイシン系で殺菌すると病気対策になります。

3. 挿し穂の固定

長寿梅挿し木に近い植替え3
挿し木は、挿し穂の固定がポイントです。
挿し穂の何処を掴んで持ち上げても挿し穂が動かないことが発根の前提です。
矢印の部分にゴムをあて1,2ミリのアルミ線で鉢と固定しました。
メネデールとHB101を添加した水に浸けた水苔を2箇所置き保水しました。

2月 長寿梅 植替えと株分け(同時に根伏せ、挿し木)

1. 現状

長寿梅植替えと株分け1

2. 根洗い後

長寿梅植替えと株分け2
長寿梅は、ズミと同様2の写真の様に成り易い樹種。
根が自然の流れであればよいが、このままにしておくと一見太さはあるものの、不自然な樹形の原因となる。

3. バラシ後

長寿梅植替えと株分け3
3の写真の様にバラシ、それぞれの良い部分を活かした木創りが好ましい。
尚、枝は1センチ以内の芽当たり部を残し切除し、プチサイズ盆裁に適合させる。

4. 植え付け後

長寿梅植替えと株分け4
交差した根、不要枝の切除と枝は、切除し植付け。

5. 根伏せ

長寿梅植替えと株分け5
切除した不要根は、根上り、文人木を想定した根伏。

6. 挿し木

長寿梅植替えと株分け6
切除した枝は、挿し木をそれぞれ実施した。

1月 長寿梅 植替えと発芽誘発対策

1. 現状

根伏せで作ったものの様子であり、立ち上がり部分に複雑な曲があり将来が楽しみな素材と判断しました。
長寿梅 現状

2. 植替え後

Aの部分からの発芽を狙い、枝の全てを切除し、根洗い後2号(6センチ)鉢に植え付ける。
然し、現在A部に枯れこみはないものの発芽はしていないため今後も発芽しない可能性がある。 よってメネデールで発芽対策
(現在の発芽は避け、A部にのみメネデール塗付を繰り返します。
長寿梅 完成予想図

3. 完成予想図

完成予想は、このような輪郭をイメージしながら作るつもりですが、どうなることでしょうか?
長寿梅 植替え後

培養作業目安表 花物:長寿梅

長寿梅
分類 花物 実施時期(於:富士市)
植替 頻度 若木⇒2年 古木⇒3〜4年 9月中旬、1〜2月
※深切部トップジンを
※春植え替え葉ベンレード浸け要
根切除 2/3、走根は元で 1/3、走り根
使用土 赤玉8、桐生2 赤玉8、桐生2
使用鉢 仕立鉢、 鑑賞は色物鉢
鉢サイズ 模様木、直幹木⇒樹高と同程度、株立ちその他⇒樹形に適合させて -
植位置 鉢の空き寸法は曲がり方向:反対方向が1:1.6、前後が1:1 -
植替後 防風対策 -
整姿 樹寸法 模様木⇒上下1:左右1.6
直幹木⇒上下1:左右1.4比
株立ち、懸崖⇒上下1:左右2
-
針金 培養中⇒アルミ線、 6〜7月
枝引き 培養中⇒アルミ線、 随時
芽掻き 挟み又はピンセットで 随時
芽摘み 挟み又はピンセットで 随時
芽切り 結実確認後 10月
葉刈り 可能、 6月又は11月
葉透し 混んでいる部分を 随時
葉切り 不要
力枝 幹、枝の太さ調製 随時
呼接ぎ 経験なし
灌水 水かけ 表土が乾きかけたら 各自頻度設定
腰水
葉水 好む 夕方
置場 日照好む、通風好む
肥料 中量 5〜7月、9月
害虫・殺虫 油虫他 毎月、5月末産卵、7月孵化よって2週に1回
2種類を交互高濃度避けること
病気・殺菌 ガンシュ病 同上
ベンレード他2種類交互
交配 不要であるが実を付けない方が枝劣化少ない
増殖 実生 経験なし
挿し木 古枝し 2月
根伏せ 有効 2月
取り木 経験なし
接木 経験なし